「心が強い子」は母親で決まる!【和田秀樹】(感想・引用あり)

精神科医であり、「80歳の壁」でベストセラーを出している和田秀樹さん著書

「心が強い子」は母親で決まる!(三笠書房)

この本は精神科医としてのお話もそうですが、

和田秀樹さんのいじめられた経験や自身の子育てから

精神的に「強い子」「弱い子」の母親の違いについて書かれています。

親の接し方、話し方次第で子どもの心を強くすることができる

今日から実践できる方法が書かれた本です。

気が弱くて泣き虫な子どもが心配な保護者の方に是非読んでいただきたい一冊です。

小さくて気が弱い娘が心配

この本を手に取ったのは約4年前。

娘が1年生の頃、お友達とのトラブルがちょくちょくありました。

トラブルの話を聞くたび、私は自分のことのように心を痛めていました。

当時の娘は、人に何かを言われても反論できず、言われるがまま。

言いくるめられやすいタイプだったと思います。

そんな娘の良く言えば「優しい」悪く言えば「気弱」な性格に

意地悪な子が漬け込んでくるのではないかと、心配していました。

そんな娘のトラブルを聞くたびに

「嫌なことは嫌」と言える強い心を持って欲しいと、すがる思いでこの本を手に取りました。

グッときたベスト3

「みんなから好かれる必要はない!」

子どもが小学生になると、親は誰しも

「お友達ができるかな?」

「いじめられたりしないかな?」

と心配になると思います。

私は、仲良くしている友達が娘以外の友達と遊んでいただけで、

「娘は誘われてないのかな?」

「仲間外れにされてる?」なんてちょっと過剰に心配したこともありました。

著者の和田秀樹さんは

まず親が「仲間はずれ恐怖」を捨てることからはじめることです。

子どもがちょっと仲間はずれにされて、親が過剰反応してしまうと

子ども自身が「自分は惨めな子だ」と拡大解釈をしてしまい自分を卑下してしまう。

親に心配させたくないと誰にも相談できなくなってしまい、最悪の事態に・・・。

親が仲間外れを恐れていると、子どもにも伝わり、

親子そろって「仲間はずれ恐怖症」になってしまう。

そうならないためにも、親自身が仲間はずれを怖がらずに

「みんなから好かれる必要はない!」と心から子どもに伝えていき

もし、子どもが仲間はずれにされていることを知っても

親は慌てずに子どもを信じ、絶対的な見方として励ましてあげること。

それが「心が強い子」に育つ子育てと言います。

傷つき・傷つけて「人の痛みがわかる子」になる

私にとって娘と息子は、自分の命より大事な存在です。

命より大事な存在の子どもが傷ついたり、悲しい思いをすると私の心は引き裂かれるほどに苦しくなります。

子どもを傷つける全てのことから、全力で守ってあげたいというのが本心です。

でも、全てのことから守ることが無理なこともわかっています。

やはり、子ども自身が強い心を身に着けて、

傷ついた時も自分で心の回復ができるようになることが、生きていくうえで必要ですよね。

著者の和田秀樹さんは

成長の途中段階にある子どもの心は、そんなに簡単に傷ついたりはしません。

子どもの心はいろいろな刺激を受けて成長するようにストレスに強くできているからです。

「心の成長」にとって、「傷つけ・傷つけられる」経験は絶対に必要。

自分が傷つくことで「耐えること」や「乗り越える」ことを学び、

人を傷つけることの痛みを知ることで、「思いやり」や「優しさ」を知ることができる。

親の役目は、子どもが耐えられるかどうかを見極め、

子どもを励まし支え、信じて見守ること。

親の本当の愛情が、子どもの心を強くし、競争社会を生き抜く力をはぐくんでいくと言います。

学校は「人間関係を学ぶ場」と考えよう

子どもが必ずと言っていいほど聞いてくる質問。

「なんで学校に行かなきゃいけないの?」

この本を手に取る前の私は、娘に

「お母さんじゃ勉強を教えてあげられないから学校で習うんだよ」と言っていました。

この本を読んだあと、私は即座に娘に学校に行く理由の訂正をしました。

著者の和田秀樹さんは

学校は、「人間力を身に着ける場」であり、「社会を生き抜く力」を身につける準備の場なのです。

集団生活をしていくと、いさかいが起きることもあります。

大人社会にもいさかいがあるのと同じこと。

学校は「社会の縮図」。

いろいろな経験を通じて、やってはいけないことを学ぶことができるのです。

社会性や人間の機微を学ぶ大切な機会を奪わないように

親は学校に行かせることの意義を理解しておく必要があると言います。

過干渉!モンペ!過去の私

前述したとおり、私は、子どもに降りかかる全ての害悪を取り除きたい気持ちが今でもあります。

小学生になると、ワンパクなお友達も集まってくるので

気弱な娘がいじめられるのではないかと、いつも不安でした。

そんな心持で過ごしながら1年生の終わりごろから

ある特定のお友達と遊ぶと娘が必ず不満や悲しかった話をするようになってきました。

私が一番悲しかった話は

三人で遊んでいたのに、娘はここで待っててと一人取り残され

待っていても友達が戻らないので寂しくなって一人で帰ってくる。というものです。

「まだ1年生なのに、そんないじめめいたことをするのか!」と驚いたのもそうですが

今までの積もり積もった悲しみが爆発して

「その子と遊ぶといつも嫌な思いをして帰ってくるから、もうその子と遊ばないで欲しい。娘を大事にしてくれる友達と遊んで欲しい。」と言ってしまいました。

親から離れて友達と遊びに行くことが楽しかった娘は

その後もその子と遊んで、嫌な思いをして帰ってきました。

悲しい思いをして帰ってくる娘を見る度に、

「娘のことを大事にしてくれないお友達と遊ばないで欲しい」と、娘に言っていました。

2年生になって、その子と違うクラスになったこともあり、

その子と遊ばなくなって私は少し安心しました。

でも、2年生は違うクラスになったけれど、それだけで安心できる私ではありませんでした。

また同じクラスになったら・・・。

一年生のうちからそんな悪意のあることをする子が大きくなって知恵をつけたら

「もっとひどいことをするのでは!?」と起こってもいないことに不安を感じ、

追い打ちをかけるように学校にその子と同じクラスにしないでくれと願い出ました。

今考えると、やり過ぎたように思いますが、

結果からすると私は良かったと思っています。

その後、友だちとのトラブルはゼロではないものの、

悪意を感じるトラブルはなくなったように思います。

今は娘が一緒にいて楽しいと思える友達作りができているように感じています。

「心が強い子」は母親で決まる!

本の内容からすると、私はやり過ぎてしまった過保護な母親かもしれません。

この本を読んだあとは、

いつでも子どもの見方であること、

何かあればいつでも助ける準備があることを子どもたちに伝え続け

毎朝「いってらっしゃい」と送り出し、

子どもたちが元気で帰ってくることを心から願っています。

気が弱くて泣き虫な子どもが心配な保護者の方に

子どもを授かると、自分の命よりも大事な存在になり

その大事な子どもを全ての害悪から守りたくなります。

でも、子どもが死ぬまで親が守ってあげることはできません。

そうなったら子ども自身が「強い心」を身につけ生きていく術を学んでいくしかありません。

著者の和田秀樹さんは自身のいじめられた経験を乗り越えられたのは

お母さまの存在があったからだと言っています。

子どもたちにつらいことがあっても乗り越えられる「心が強い子」を育てられる

「強い母親」になれるように、これからも愛情をたっぷり注いでいきたいと思います。

気が弱くて泣き虫な子どもが心配な保護者の方に是非読んでいただきたい一冊です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

紹介した書籍の情報

書籍名 「心が強い子」は母親で決まる!

著 者 和田秀樹

発行所 株式会社三笠書房

目 次 (一部抜粋)↓

  • 1章 「心が強い子の母親」が絶対にしていること
  • 2章 勉強・友達―頑張る心は「いい親子関係」から生まれる
  • 3章 「自分に負けない心」は家庭で鍛えよう!
  • 4章 子どもの「意志の強さ」はしつけで決まる!
  • 5章 「やればできる!」と子どもに信じさせる法

コメント

タイトルとURLをコピーしました